
次の級数が収束するような実数xの値の範囲を求める。
∑∞n=13n3√nxn
∑∞n=13n3√nxn=∑∞n=1anxnとおくと、
an=3n3√nなので
limn→∞|an+1||an|=limn→∞3n+13n(nn+1)13=3
収束半径は逆数の13になる。したがって確実に収束するxの範囲は −13<x<13
問題は境界線の x=−13,x=13 のときはどうなるかを考える。
x=−13のとき、
∑∞n=13n3√n(−13)n=∑∞n=1(−1)n3√n=−1+1213−1313+1413… は正負が入れ替わる交代級数で
limn→∞13√n=0なので収束する。
x=13のとき
∑∞n=13n3√n(13)n=∑∞n=113√n=1+1213+1313+1413+…
は正項級数であるがこのままでは判断できないので、コーシーの積分判別法を使う。
f(x)をx≧1の単調減少な正値連続関数であれば、
∑∞n=11n13の収束か発散かを判定するには ∫∞11x13dx を調べれば判定できる。
∫∞11x13dx=limR→∞[x2323]R1=limR→∞32(R23−1)=∞
x=13では ∑∞n=13n3√nxnは発散する。
したがって
収束するxの範囲は −13≦x<13・・・答え
参考事項
コーシーの積分判定法(発散・収束)
f(x)をx≧1の単調減少である正値連続関数とすると
∑∞n=1f(n),∫∞1t(x)dx はともに収束するかまたは、発散する。
∑∞n=1f(n)の収束するか発散するかの判定は
∫∞1f(x)dxの収束・発散を調べるとわかるという判別法。
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